2021.02.15

プレイン・ランゲージに関する誤解とその真実

Joe Kimble(ジョー キンブル), ウェスタンミシガン大学 名誉教授

ウェスタンミシガン大学クーリー法科大学院にて30年間、リーガルライティングを教える。これまでに出版した論文は多岐にわたり、全米および海外で175以上のセミナーやプレゼンテーションを実施。『The Scribes Journal of Legal Writing』のシニアエディター(元編集長)、『Michigan Bar Journal』の「Plain Language」コラムの編集者、Center for Plain Languageの創設ディレクター、国際組織Clarityの元会長、連邦裁判所全規則のリーガル起稿コンサルタント。著書『Writing for Dollars, Writing to Please』


プレイン・ランゲージは誤解されている部分が多くあります。よくある5つの誤解とその真実を紹介しましょう。

1. プレイン・ランゲージを使うと、子供っぽくなったり、相手を馬鹿にしていることになる、という事実はありません。プレイン・ランゲージは対象とする読者に、明確かつ効果的にメッセージを伝えるためのライティングです。高度なスキルであり、習得するには努力が必要です。

2. 過剰にシンプルにしたり、意味を変えたり、ゆがめたりすることがプレイン・ランゲージではありません。複雑で、理解するのが難しい、書き手の顔が見えてこない文書は、ほとんどの場合、書かれている情報自体が曖昧で不明瞭です。そのため、プレイン・ランゲージに書き換えるプロセスで、記載されていた内容がいかに曖昧で不明瞭であったかが浮き彫りになります。つまり、プレイン・イングリッシュで書かれた文書が明瞭で正確であるのは、伝えるべき情報をより明確にするプロセスの結果であるといえます。

3. プレイン・ランゲージは、プロが使う専門用語を否定するものではありません。専門用語は法律文書や公的文書のほんの一部の構成要素でしかありません。

4. シンプルな単語と短い文章だけがプレイン・ランゲージではありません。明快なコミュニケーションを実現するための数多くのテクニックを使います。文書の計画、整理、文の構成、言葉の選び方も大切な要素です。また、大勢に向けた文書を書く際に、典型的な読み手のデモグラフィックで構成された少数グループでテストするというテクニックも活用しています。

5. プレイン・ランゲージを使うと、従来の形式で書かれた法律文書や公的文書よりも効果的にコミュニケーションができます。これは多くの実証検証で証明されています。

プレイン・ランゲージが従来の形式よりも効果的な理由

さまざまな 実証分析および企業や政府機関の実体験から、プレイン・ランゲージがさまざまな面で従来の形式のライティングよりも優れていることがわかっています。

  • 短い時間で読むことができます
  • 文書を手に取って読んでもらえる割合が高まります。読み手が委縮したり敬遠したりすることがありません
  • プレイン・ランゲージで書かれた規則は、順守率が高まります
  • 読み手は従来の形式よりもプレイン・ランゲージを好みます
  • 簡単に理解できます。複数の実証検証で、内容の理解度は従来の形式で10~15%、プレイン・ランゲージにすると100%に向上するという結果がでています
  • 読み手がプレイン・ランゲージを好み、理解度も高まるため、ミスが減少し、質問や苦情の数が減り、満足度が高まります。結果、かかる時間とお金も節約できます。これは読み手と書き手側の組織両方に当てはまります

出典:https://www.plainlanguage.gov/resources/articles/arguments-against-plain-language-have-been-refuted/