2020.05.18

プレイン・イングリッシュは 最強のコミュニケーションツール

Andrew Silberman(アンドリュー・シルバーマン), AMT Group, K. K. President & Chief Enthusiast 慶應義塾大学 客員教授

「グローバルに考える人間を育てる」をモットーに1992年に創設されたAdvanced Management Training Group, KKの共同創設者。イリノイ州シカゴ出身。U. C.バークレー大学で産業社会における政治経済学を専攻。1984年卒業(BA)。1988年、モントレー国際大学院でMBAを取得。東京在住。妻とふたりの子供と暮らす。
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Andrew Silberman(アンドリュー・シルバーマン), AMT Group, K. K. President & Chief Enthusiast 慶應義塾大学 客員教授

曖昧な日本語、直接的な英語
日本語は、文を最後まで読まないと意味がわからず、冗長な表現が多く、ハイ・コンテクストな言語です。しかし、ビジネスは明確さが重要です。また、世界各国からさまざまな人が集まるグローバルな環境では、沈黙の意味を推し量るように求めることは現実的ではありません。

日本人は思慮深く、相手を重んじ礼を尽くす文化ですので、直接的すぎるくらいで問題ありません。また、自分を礼儀正しく見せるための行動と、真に礼儀正しい行動とは異なるということも考えてみてください。本当の礼儀とは、相手に確実に理解してもらうための表現方法を使うことではないでしょうか。

PREP
ビジネスにおいて話の内容を的確に表現することは必須です。的確な表現を行い、はじめてオーディエンスがあなたの意図や目的、感情を理解することができます。このようなコミュニケーションを実現させるのがPREP モデルです。P が話の要点(Point)、Rが理由(Reason)、E が短い例(Example)、Pが話の要点(Point)を意味しています。まずは要点を伝えた後、なぜそのように考えるのか理由を説明し、短い例を示した後、改めて要点を繰り返すことで効果的なコミュニケーションが行えます。しかし日本では前置きが長く、なかなか結論に至りません。さもすると結論の無いまま終わってしまうことも多く見受けられます。グローバルにビジネスを行う上で、ぜひPREP を心掛けてみてください。

YES BUTからYES ANDに
曖昧で話者の意図が伝わりにくい表現に「YES BUT」があります。例えば、「私は賛成なのですが、会社が反対しています」というのは曖昧な表現です。

YES ANDを使った効果的な表現に書き直すとより的確に意図を伝えることができます。「私は賛成です。会社には○○という決まりがあるのですが、どのようにしたらあなたのアイデアを導入できると思いますか?」とすると、あなたが賛成していることがより明確になります。

また、BUTを使わずに肯定的な表現を積み重ねることで、ポジティブで前向きな姿勢を持っていることを示すことができます。

実は私は最初からプレイン・イングリッシュの価値を理解していたわけではありません。17、18歳になるまでは、難しいボキャブラリーを使うことで、自分の知性を示すことができると思っていました。「生徒が学ぶ準備ができた際に、師は現れる」という表現がありますが、高校3年生のときの国語の先生に出会ったことで明確・明快な英語ライティングに目覚めることができました。的確なビジネスコミュニケーションを行うために「プレイン・イングリッシュに勝るツールはない」と信じています。

出典:『伝わる短い英語』著:浅井満知子 東洋経済新報社